Stories around Els

 

大人のインテリアに不可欠な上質な家具、個性的な装飾品の話、買付のこぼれ話や海外で見つけた素敵なブティック、

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今が旬!- Asperges blanches -

最終更新: 2018年4月29日



ヨーロッパの食べ物で懐かしいもののうちの一つ。毎年春先から初夏まで出回るぷっくりと肉厚のホワイトアスパラガスはジューシーで食べ応え十分のご馳走です。その一皿を、今回の旅の終わりに、パリの友人宅でご馳走になりました。




パリ16区にお住まいのNAOKOさん。フランス人のご主人は独サニタリーメーカーにお勤めでご出張の多い営業マン。今回ミラノサローネにも出展者として会場にいらしたのだとか。お二人の一人娘、年頃のお嬢さんは現在イタリアに留学中。緑あふれる住宅街、富裕層が多く住むことで知られる16区の閑静なマンションは青と黄色で統一され、ご主人のお爺様からご両親を経てNAOKOさんご夫婦に引き継がれたというアンティーク家具がとても印象的でした。




同じマンション棟内にもう1つステュディオを持ち、大家さんでもあるNAOKOさん。私たちがお邪魔した晴れた日曜日、そのお部屋の住人で目下キュイジニエを目指して修行中のYUSUKE君が料理の腕をふるってくださることになりました。そのスペシャルランチコースの前菜が、この見事なホワイトアスパラガスの一皿。グリーンサラダ、パルメジャンチーズの上に、少し焼き目をつけたアスパラ、トップに載せられた半熟卵がソースがわり。ベルギーで、Asperges à la Framandeは食べ慣れていた私も、このプレゼンテーション、味のバランスの良さに脱帽です!




メインコースは、豚フィレのローストにマデラソース、ジャガイモのガレット、春の温野菜添え。程よい硬さの人参はクミンを入れたスープで茹でられており、グリーンアスパラと合わせた色合いがお皿の上でひときわ鮮やか。お肉に直接ではなく、お肉の下の薄いガレットの上にさりげなく振られた黒胡椒。これは甘みの強い濃厚マデラソースの味を引き立てる隠し技なのだそう。どの食材もその持ち味を考慮して入念な下ごしらえが施され、塩はあくまでも控え目。料理には作り手のお人柄が出るものですね。旅の終わり、異国で疲れた胃袋に優しいお料理はまさに至福。




デザートは、客である私たちの手土産である、DES GATEUX ET DU PAINのポンプルムース・ロゼ、生ケーキ。酸味の強いグレープフルーツを使ったお菓子とは果たしてどんなお味なのかという好奇心、加えてその上品で美しいピンク色に惹かれて即決でした。本当はホールの状態でお披露目したかったのですが、運ぶときに迂闊にも袋を揺らしてしまったようで、ホールの丸い形が横に地滑りして少し崩れてしまい、カットしたショットでご紹介します。味は期待以上。グレープフルーツは酸っぱ過ぎず、クリームは甘過ぎず、Auvergne出身、今やパリに2店舗を構える女性パティシエの実力はかなりのもの。ケーキの上の花びらは本物で、自然な甘みがありました。




休日の明るい日差しの中、お友達の家で地元の食材をゆっくり時間をかけて料理されたものをいただく、何とも贅沢な午後。この御宅のリビング壁面には、ご主人のお父様が自ら作られたという飾り棚があり、それもまた職人でもない普通のビジネスマンが趣味で作ったとは思えない見事な出来栄えで、フランス人の凝り性についてのエピソードで会話が弾みました。その飾り棚を撮り忘れたのはインテリアに従事する者としてはなんたる失態!代わりに、花束のショットを反対側からもう一度お見せします。ブルーのソファを背景に可憐な白を基調にしたブーケがしっくり馴染み、花を選んだ友人も安堵し、贈られたマダムもご満悦の様子でした。



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