暮らすように旅するパリー6区オデオン界隈からリュクサンブール公園まで。

最終更新: 4月26日



4月のzoomミーティング最終回は、初回と同じ私のアパルトマンのある6区。初回ではご案内できなかったサンジェルマン大通りの南側、真っ直ぐリュクサンブール公園へと繋がるセーヌ通りとトゥルノン通りをご紹介しました。



まずは6区ってどこ?セーヌ通りって何?という方のために前回のおさらい。6区はパリのほぼ真ん中に位置するセーヌ川左岸の区。恋人達が二人の名前を書いた鍵をその欄干につけることで有名になったボザール橋から南、正面のフランス学士院を抜けるとセーヌ通りが始まります。通りは全長665m、サンジェルマン大通りを超えて、サンシュルピス通りに当たるところから、トゥルノン通りと名前を変えて、そのままリュクサンブール公園へと私たちを誘います。



セーヌ通りは比較的平らかで普通に歩くとたかだか20分足らずの道のりですが、カレ・リーブゴーシュの中にあるだけに、小さいながらも珍しい本屋、老舗アンティークや様々な分野のアートギャラリー、衣食住の様々な専門店が軒を連ねているため、ついついショーウィンドウに目がいって立ち止まって見入ってしまいます。・・・に留まらず、迂闊にも扉を押してしまう、その結果思いもしない買物をしてしまう、とまあ、そんな誘惑に満ちた通りでもあります。



日本でも既に進出しているショコラティエのピエール・マルコリーニや、17世紀に始まる伝統的な技法を今に伝えるワックス・メーカー、シール・トゥルドンなどの有名店もこの通りにあります。パリに行ったら必ずチェックするインテリアショップもいくつかこの通りにあるのですが、Googleでチェックしたら、閉店してたところも多々あり、ご紹介できないのが残念。



上の画像は、老舗版画店「Paul Proute」。ブティックやお店が連なるとはいっても、シャンゼリゼ大通りやオペラ通りと違い、パリジャンも通う通好みのアートギャラリーや本屋があるのもセーヌ通りの魅力の一つ。どの店もウィンドウディスプレイに力を入れていて、街並みの中にしっくり馴染んでいるので、アートなお散歩と、美しいもの、可愛いものが詰まったブティックのウィンドウショッピングを一度に楽しめます。



古くから変わらずそこにある店も多いのですが、時代の流れに逆らえず、次に行った時には姿を消してしまうブティックも少なくはありません。パリ市内に複数のチェーン店を持つバラに特化したフローリスト、「au nom de la rose」もその一つ。入り口に絨毯のようにバラの花びらを巻くという洒落た演出に私も心を射止められました。でも悲しいかな、6区のこの店はいつの間にか消えてしまいました。




セーヌ通りに繋がるトゥルノン通りの高級子供服の店、「Bon Point」は今でも健在。季節ごとに変わるショーウィンドウディスプレイは凝っていてとても楽しい。実際に大きな邸宅を改築して店舗にしたスペースは奥深く、何部屋も何階層にも渡っているので見応え十分です。子供服を買う気がなくても大丈夫。中庭にあるカフェ、地階のイタリアンレストランが人気で、食事目当ての人も結構います。また日本で大人気の食器店「Astier de Villatte」もこの通りに店を構えています。いつも日本人観光客らしきお客様の姿で賑わっています。



ブティック巡りを十二分に堪能したら、リュクサンブール公園はすぐ目の前。公園は広大で懐深いので、まずは腹ごしらえ。公園入り口前には、週末ブランチにぴったりのカフェが密集しているので、公園の緑を目の前に、種類豊富な卵料理にお好みのパンやドリンクを選んでちょっとリッチな朝ごはんをいただくのも良いでしょう。夏場にはフルーツサラダやフルーツたっぷりのワインカクテルもお勧め。



17世紀フランスにお輿入れしたマリー・ドゥ・メディシスのために改築されたというリュクサンブール宮殿は、やはりそこはかとなくイタリアの香り。その宮殿に付随する公園の中でも特筆すべきなのがメディシスの噴水です。春から夏にかけて、緑あふれる噴水の周りは水音と鳥の声がよく響いて「憩い」という言葉がぴったりハマります。べンチに腰掛け本を開く人の姿も見かけます。



この他、セーヌ通りの両サイドも歩くのに楽しいスポットです。映画館の立ち並ぶメトロ4番線オデオン駅界隈には人気ビストロや軽食を中心としたポップなカフェレストランが密集しています。夜軽く済ませたい方はこのあたりに行けば必ずどこかお気に入りの店が見つかるはず。フランスの郷土料理をパリ風にアレンジした「Le Comptoir」。ランチタイムやディナーサービスの始まる頃には、いつも人の列が出来ています。列に並びたくない人にはすぐその横に併設しているカウンターバーがお勧め、立ったままワインや海の幸を楽しめます。



そして、数年前に大改築を施されたマルシェ・サンジェルマンには、アップルやネスプレッソ、ユニクロ、M&Sストアなどグローバルワイドな店舗が入り、古びたアーケードマーケットが今時な混合ショッピングモールに生まれ変わりました。テイクアウトやデリカテッセンを中心に種類豊富な食材を揃えた店が入っているのでここも気軽な食事に利用できます。


今回、ミーティング前の下調べにGoogle検索をしたら、多くの店が休業中。馴染みの店の中には閉店してしまったところもあり、さすがにこの一年はパリにさえ大きな変化をもたらしたことは想像して余りあります。それでもパリの街の魅力は尽きないですし、コロナ収束後にはどのような店が残り、どのような店が新たに生まれているのか、撮りためた画像と地図を辿るだけでも楽しい記憶が蘇ります。